新たな時代
ヘブライ詩の最初の実力女流詩人は、単に"ラヘル"という名で知られている、ラヘル・ブラウシュタイン(1890-1931年)です。
ラヘルは、詩に対する大衆の期待にこたえ、女性によるヘブライ詩の規範を築きました。
叙情的で、短く、熱情的、知的に控えめ、個人的スタイルという彼女のスタイルは流行し、同時代の詩人は勿論、ダリア・ラピコビッチ、マヤ・ベジェラノのようなその後の詩人の作品にも見い出すことができます。
1950年代の半ばに若い詩人の新しいグループが現れました。
ほとんどがイスラエル生まれの、ヘブライ語を母国語とした人たちで、イェフダ・アミハイ、ナタン・ザック、ダン・パヂス、T.カルミ、ダビット・アビダンらが先導していました。
このグループの傾向としては、控え目で、共同体での生活経験からの退却、現実に対する自由な観察、口語的スタイルなどの点があげられます。
彼らの先輩たちはプーシキンやシラーから詩的影響を受けていましたが、彼らは近代イギリスやアメリカの詩に影響されました。
このグループを代表するアミハイの作品は広く翻訳されていますが、風刺や抽象的な隠喩法を用いた日常語が使用されているのが特徴です。
これらは同時代の若い詩人達の作品に取り入れられました。
若い詩人たちは、思想的な詩の時代の終りを宣告し、アルターマンやシュロンスキーの古典的な形式や、韻を踏む古い型の詩を徹底的に否定しました。
ザックの作品は日常のヘブライ語の話しことばから、革新的な祈疇式調と音楽的性質を引き出したものです。